Ever lasting lie

砂の海で 錆びたシャベルを持って
まるで闘う様に 夢を掘る人
赤く燃える太陽に 身を焼かれても
必死で 這い上がろうとする
愛する人の 命に値がついた
そこらに頭を下げても 足りなくて
「石油でも掘る以外 無いんじゃないの?」
皮肉を 本気にして飛び出した


でも 掘り出したのは 長い年月


「Sir Destiny アンタ、人の命を転がして 大層楽しいだろう?
笑えよ 見てるんだろう? この俺がジタバタもがいてるのを」


死んだ街で 夜のドレスを縫って
作り話の様な愛を 売らされる人
誰かの胸に腕に 身を預けても
心は ただ一人を待つ
愛するあの人は 優しく嘘をついた
「二人は大丈夫 明日を信じて待っていてくれ」
「信じられる要素なんて どこにあるの?」って
思いながらも その言葉を おまじないの様に


呟き続けた 長い年月


「Sir Destiny アナタでも この気持ちは動かせないでしょう?
幾度目の朝も 変わず 優しいあの嘘を 思い出してる」


夢を掘る人 それを待つ人
定めよりも 互いを信じていた


とある街の小さな教会で 優しい長生きおばあさんが 眠りについた
ろくに働けなくなってからも 毎朝 何かを呟いて 微笑んだ
砂の海で 折れたシャベルを持って 作り話のような 夢を掘る人
刻まれた皺の奥で 瞳は未だ
必死で ただ 必死で


掘り出したのは ――・・・・・・


「Sir Destiny アンタ、俺を見てるか
『もう飽きた』なんて 言わせないぞ
今にも 夢を掘り出して 見事悔しがらせてやる」
「Sir Destiny、俺の夢って何だったっけ?
何が ここまで俺を動かしていたんだっけ?
大事な何かを待たせていた様な・・・」


夢を掘る人 それを待つ人
幾つもの夜を 乗り越えた嘘


藤原基央

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ギルド

人間という仕事を与えられて どれくらいだ
相応しいだけの給料 貰った気は少しもしない

いつの間にか思い違い「仕事ではない」解っていた
それもどうやら手遅れ 仕事でしかなくなっていた

悲しいんじゃなくて 疲れただけ
休みをください 誰に言うつもりだろう

奪われたのは何だ 奪い取ったのは何だ
繰り返して 少しづつ 忘れたんだろうか
汚れちゃったのはどっちだ 世界か自分のほうか
いずれにせよ その瞳は 開けるべきなんだよ
それが全て気が狂う程 まともな日常

腹を空かせた抜け殻 動かないで餌を待って
誰か構ってくれないか 喋らないで思っているだけ

人間という仕事を クビになってどれくらいだ
とりあえず汗流して 努力をしたつもりでいただけ

思い出したんだ 色んな事を
向き合えるかな 沢山の眩しさと

美しくなんかなくて 優しくもできなくて
それでも呼吸が続くことは 許されるだろうか
その場しのぎで 笑って 鏡の前で泣いて
当たり前だろう 隠しているから気付かれないんだよ
夜と朝をなぞるだけのまともな日常

愛されたくて吠えて 愛されることに怯えて
逃げ込んだ檻 その隙間から引きずり出してやる
汚れたって受け止めろ 世界は自分のモンだ
構わないからその姿で生きるべきなんだよ
それも全て気が狂う程 まともな日常

与えられて クビになって どれくらいだ 何してんだ
望んだんだ 選んだんだ「仕事ではない」解っていた...


藤原基央

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ロストマン

状況はどうだい 僕は僕に尋ねる
旅の始まりを 今も思い出せるかい

選んできた道のりの 正しさを祈った

いろんな種類の 足音耳にしたよ
たくさんのソレが重なって また離れて

淋しさなら 忘れるさ 繰り返す事だろう
どんなふうに夜を過ごしても 昇る日は同じ

破り損なった 手造りの地図
辿った途中の 現在地
動かないコンパス 片手に乗せて
霞んだ目 凝らしている

君を失った この世界で 僕は何を求め続ける
迷子って 気付いていたって 気付かないフリをした

状況はどうだい 居ない君に尋ねる
僕らの距離を 声は泳ぎきれるかい

忘れたのは 温もりさ 少しずつ冷えていった
どんなふうに夜を過ごしたら 思い出せるのかなぁ

強く手を振って 君の背中に
サヨナラを 叫んだよ
そして現在地 夢の設計図
開く時は どんな顔

これが僕の望んだ世界だ そして今も歩き続ける
不器用な 旅路の果てに 正しさを祈りながら

時間は あの日から 止まったままなんだ
遠ざかって 消えた背中
あぁ ロストマン 気付いたろう
僕らが 丁寧に切り取った
その絵の 名前は思い出

強く手を振って あの日の背中に
サヨナラを 告げる現在地
動き出すコンパス
さぁ 行こうか
ロストマン

破り損なった 手造りの地図
シルシを付ける 現在地
ここが出発点 踏み出す足は
いつだって 始めの一歩

君を忘れたこの世界を 愛せた時には会いに行くよ

間違った 旅路の果てに

正しさを 祈りながら

再会を 祈りながら


藤原基央

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同じドアをくぐれたら

もう 気付いたろう 目の前のドアの鍵を
受け取れるのは 手の中がカラの時だけ

長い間 ここは居心地が良くて
いつの間にか いろいろと拾いすぎた

どれもが 温かくて 失い難い いくつかの光

手に入れるために捨てるんだ 揺らした天秤が掲げたほうを
こんなに簡単な選択に いつまでも迷うことは無い

その涙と引き換えにして 僕らは 行ける


もう 気付いたろう 僕に君のドアは見えない
同じドアをくぐれたら――― と思ってたよ

さぁ 時は来た 繋いだ手を離すんだよ
カラになった手で それぞれの鍵を受け取ろう

おそらく もう 戻れない いつか忘れる 君と居た場所

手に入れる為に捨てたんだ 揺らした天秤が掲げた方を
そんなに勇敢な選択だ いつまでも迷う事は無い

その記憶と引き変えにして 僕らは

振り返らないで 悔やまないで 怖がらないで どうか 元気で
僕は唄うよ歩きながら いつまで君に届くかな

その涙と引き換えに
その記憶と引き換えに
この歌と引き換えにして 僕らは 行ける


もう 気付いたろう 目の前のドアの鍵を
受け取れるのは 手の中がカラの時だけ

ただ一人だけ


藤原基央

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supernova

熱が出たりすると 気付くんだ 僕には体があるって事
鼻がつまったりすると 解るんだ 今まで呼吸をしていた事

君の存在だって 何度も確かめはするけど
本当の大事さは 居なくなってから知るんだ

延べられた手を拒んだ その時に 大きな地震が 起こるかもしれない
延べられた手を守った その時に 守りたかったのは 自分かもしれない

君の存在だって もうずっと抱きしめてきたけど
本当に恐いから 離れられないだけなんだ

人と話したりすると 気付くんだ 伝えたい言葉が無いって事
適当に合わせたりすると 解るんだ 伝えたい気持ちだらけって事

君の存在だって こうして伝え続けるけど
本当のありがとうは ありがとうじゃ足りないんだ

僕らの時計の中 ひとつだけでもいいから
本当を掴みたくて 本当を届けたくて

歳を数えてみると 気付くんだ 些細でも歴史を持っていた事
それとほぼ同時に 解るんだ それにも終わりが来るって事

君の存在だって いつでも思い出せるけど
本当に欲しいのは 思い出じゃない今なんだ

君を忘れた後で 思い出すんだ 君との歴史を持っていた事
君を失くした後で 見つけ出すんだ 君との出会いがあった事

君の存在だって 世界では取るに足らないけど
誰かの世界は それがあって 造られる

君の存在だって 何度も確かめはするけど
本当の存在は 居なくなっても ここに居る

僕らの時計は 止まらないで動くんだ

藤原基央

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ダンデライオン

寂しがりライオン 吊り橋を渡る
サバンナじゃ 皆に 嫌われた
橋の向こうで出会ったヤツは
太陽によく似た姿だった

お前は 俺が 怖くないのか?
逃げないでいてくれるのか?
吹き抜ける風と共に
一度だけ頷いた

涙の理由を 知ってるか
俺には分からないが
濡れた頬の 温かさは
恐らく お前が くれたんだ


雨の日もライオン 吊り橋を揺らす
金色の琥珀を 銜えて
今日の土産は いつも無口な
お前によく似た色の小石

響く雷鳴 落ちる吊り橋
痛みに目を覚ませば
空は遠く 狭くなった
お前を泣かすものか

この元気な声が 聴こえるか
この通り 全然平気だぞ
濡れた頬の 冷たさなど
生涯 お前は 知らなくていい


止まない雨に 血は流れていく
もし生まれ変わるなら
お前の様な 姿になれれば
愛して貰えるかなぁ

もう元気な声は 出ないけど
不思議と寂しくない
濡れた頬の 冷たさなど
恐らく お前が 奪ったんだ

涙の理由を 知ってるか
俺には分からないが
この心の 温かさが
そのまま 答えで 良さそうだ


季節は巡り 春が訪れ
谷底まで 金色の化粧
一面に咲く タンポポの花
ライオンによく似た姿だった

藤原基央

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リトル・ブレイバー

例えば日カゲでゆれるその花をなぜか愛しく思い
「どうにかして日なたに」と悩めたら少し強くなれる

例えば大事な人の泣くスガタに言葉がでなくても
とっておきの唄」を聴かせてあげれればナミダも止められる

そのポケットのスミを探すのさ きっと勇気のカケラが出てくるだろう
自信を持っていいハズさ 僕ら時には勇者にでもなれるんだ

守るべきものがあれば リトルブレイバー
守るべきヒトがいれば リトルブレイバー
「どうにかして日なたでとっておきの唄を聴かせてあげよう」
だからもう泣かないで 僕が守るから

ぼくらだれでも大切なナニカをきっと持ってんだ
大なり小なり人それぞれのなにかを持ってんだ
ボクラいつでも大切なナニカの為に生きてんだ
何かに笑って何かで怒ってたまに泣いてんだ

そして守るべき時が来たなら ほうら勇気のカケラも大きくなり
ゆるぎないPRIDEになるんだ するとどうだろう何も怖くないんだ

守るべきヒトがくれる リトルブレイバー
守るべきものを誇る リトルブレイバー

ねえ単純に気高き夢のタメ 愛するヒトのタメ
できない事なんて1つでもあるかい?

もうポケットはすでにいっぱいだ そいつを誇り信じれるだろう?
大事なコトもわかるだろう? 時には勇者にでもなれるんだ

守るべきものがあれば リトルブレイバー
守るべきヒトがいれば リトルブレイバー
僕にとって唄う事が ブレイバー
全身全霊のチカラを リトルブレイバー

単純に気高き夢のタメ 愛するヒトのタメ
できないコトなんて やれないコトなんて
そんな弱さなんて 哀しいもんだろう…


藤原基央


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とっておきの唄

ゆっくりでいいから
君が本当に笑って泣けるような二人になろう

ちょっとづつアルバムを重くしよう
何でもない日を記念日にしよう
どんなにめくっても終わりがないかわりに
続きがある二人のアルバム
魔法のアルバム

これからどこに行こうか僕ら
静かな場所に 賑やかな場所
どこでもいいんだよね
それぞれの場所に君らしい君がいれば

そこはまさに地図にもない場所で
手をつないで
インスタントカメラも持って
僕は花をつんで
君に似合う花なんだろうかなんて
本気で首かしげたりして

単純な僕の単純な唄
大事な人の為だけの唄
よくあるLOVE SONG
でも二人の前だけで特別であればいい
よくある唄でいい

誰でも見かけほど強くないし
自分で思うよりも泣き虫だから
一人で大丈夫なんて絶対言わせない
嫌がったってむりやり連れていくよ

地図にもない場所へ
手をつないで
君の大切な犬もつれて
時々口ずさむその唄少し覚えたから
ちょっとでも一緒に唄わせて

小鳥が夜明けを唄で合図
とっておきの声でリズムとって
何でもない日にも
小さなドラマがあるって気付いたんだ

単純な僕の単純な唄
涙を止める為にある唄
不安のつのる夜は思い出してほしい

この日を僕は確かめ生きる
この日の君を見つけ生きる
この何でもない日が記念日になる

だから・・・
どんなに大きな地図にもない場所へ
手をつないで
魔法のアルバムに続きを
不安のつのる夜は忘れないで
君の為の唄があること

地図にもない場所へ
手をつないで
テヲツナイデ
ゆっくりでいいから
君が本当に笑って泣けるような
地図にもない場所へ


藤原基央


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ベンチとコーヒー

青いベンチに座って あったかいコーヒー飲みました
これから昇る太陽が 東の空を染めました

それはもう 嘘みたいに キレイで 驚いたなぁ

駅へ急ぐスーツの人 Yシャツの襟が立っていて
それに気付いて直す時 辺りをキョロキョロ伺って

まるで 自分を見る様で もどかしくて まいるなぁ

格好つけて 強がって 理屈ばかりの俺です
無駄に焦って 取り繕って それすら認めません

あの人が 会社に間に合いますように

シャドーボクシングする人 ジグザグに並木を往復
一心不乱のその目は 汗など気にしない模様

かたや自分はこのザマで 情けなくて まいるなぁ

格好つけて 強がって 言い訳くさい俺です
無駄に悟った フリばっかりで 知る努力もしません

あの人が 試合で負けませんように

俺は唄っているんだろう?
誰に唄っていたんだろう?
俺は解っているんだろう?
何を解っていたんだろう?

家路を辿るランドセル 並んだ赤黒 二人分
「君が好きだよ」と容易く 目の前で言ってのけた

それは自分に 無いモノで 羨ましくて まいるなぁ

格好つけて 強がって 大人気取りの俺です
スナオな気持ち 言えないままで 笑ってみたりします

黒の想いが 赤に届きますように

どこで迷っているんだろう?
何を迷っていたんだろう?
誰に唄えばいいんだろう?
俺に唄えばいいんだろう?

青いベンチのまわりに 鳩が集まってきました
あいにくエサは持ってないよ 君らの役には立たないよ

いい加減 家に帰るかな 冷たいコーヒー飲んだら
コーヒー好きな オマエのさ 馴染んだ顔が浮かんだよ

こんな一日の話を 笑ってくれるんだろうなぁ
こんな一日の思いは お見通しなんだろうなぁ

「格好つけて 強がって」 繰り返してる俺です
覗いてみれば 全然ダメで ホントに まいるなぁ

いつもの顔で コーヒーを飲んでいる オマエです
いつもの顔で 全然ダメな 俺のとなりに居ます

こんな唄を 明日 オマエに 渡せますように
冷たいコーヒーが あたためてくれた

藤原 基央

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気になること

今日、このblogのアクセスが2000を超えました。
blogをつけるようになって一年チョット。
特に宣伝もしていないし、アクセス解析を始めてまだ半年もしていないけど、一日のアクセス平均が15くらい。
これが多いのか少ないのか?は...他を知らない

そんな中、ランキングでも上位を占めるのがBUMPの詩を載せているところ。
自分としては藤原君の詩が好きで、その時その場面で好いなって思う詩を好きに載せているだけだけど、blogの形をとって、全世界に発信している以上、今の世の中、こういう行為が著作権とかで引っかかったりするのも事実で...

もし、何らかの指摘があったり、これを見た人が不愉快に思うのであれば、やはり削除するべきなんだろうと思っている。幸いにもまだ無い(ワラ
それにそんなにアクセス無いしね(苦笑

ま、なんか不愉快に思う人がいればご指摘下さい。即行で削除しますので。

Boa sorte!

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スノースマイル

冬が寒くって 本当に良かった
君の冷えた左手を
僕の右ポケットに お招きする為の
この上ない程の 理由になるから

「雪が降ればいい」と 口を尖らせた
思い通りにはいかないさ
落ち葉を蹴っ飛ばすなよ 今にまた転ぶぞ
なんで怒ってるのに 楽しそうなの?

まだキレイなままの 雪の絨毯に
ふたりで刻む 足跡の平行線
こんな夢物語 叶わなくたって
笑顔はこぼれてくる
雪の無い道に

ふたりで歩くには 少しコツが要る
君の歩幅は狭い
出来るだけ時間をかけて 景色を見ておくよ
振り返る君の居る景色を

まだ乾いたままの 空のカーテンに
ふたりで鳴らす 足音のオーケストラ
ほら夢物語 叶う前だって
笑顔は君がくれる
そんなのわかってる

まだキレイなままの 雪の絨毯に
ふたりで刻む 足跡の平行線
そんさ夢物語 願わなくたって
笑顔は教えてくれた
僕の行く道を

君と出会えて 本当に良かった
同じ季節が巡る
僕の右ポケットに しまってた思い出は
やっぱりしまって 歩くよ

君の居ない道を

藤原 基央

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カルマ

ガラス玉ひとつ 落とされた
追いかけてもうひとつ 落っこちた
ひとつ分の陽だまりに ひとつだけ残ってる

心臓が始まった時 嫌でも人は場所を取る
奪われない様に 守り続けてる

汚さずに保ってきた手でも 汚れて見えた
記憶を疑う前に 記憶に疑われてる

必ず僕らは出会うだろう 同じ鼓動の音を目印にして
ここに居るよ いつだって呼んでるから
くたびれた理由が重なって揺れる時
生まれた意味を知る

存在が続く限り 仕方ないから場所を取る
ひとつ分の陽だまりに ふたつはちょっと入れない

ガラス玉ひとつ 落とされた 落ちた時 何か弾き出した
奪い取った場所で 光を浴びた

数えた足跡など 気付けば数字でしか無い
知らなきゃいけない事は どうやら1と0の間

初めて僕らは出会うだろう 同じ悲鳴の旗を目印にして
忘れないで いつだって呼んでるから
重ねた理由を二人で埋める時
約束が交わされる

鏡なんだ 僕らは互いに
それぞれのカルマを 映す為の
汚れた手と手で 触り合って
形が解る

ここに居るよ 確かに触れるよ
一人分の陽だまりに 僕らは居る

忘れないで いつだって呼んでるから 
同じガラス玉の内側の方から
そうさ 必ず僕らは出会うだろう 
沈めた理由に十字架を建てる時
約束は果たされる
僕らはひとつになる

藤原基央

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銀河鉄道

電車の窓はガタガタ鳴く 生きた街を遠ざける
見送る人も居なかった僕の 生きた街を遠ざける

知っている景色と 知らない景色が
僕を騙すように いつの間にか 入れ替わる

僕の体は止まったままで 時速200kを超えている
考えるほどに 可笑しな話だ 僕は止まったままなのに

こんなに可笑しなこと 黙っちゃいられない
そう思って間もなく ひとりだったって 思い出す

誰もがそれぞれの 切符を買ってきたのだろう
今までの物語を 鞄に詰めてきたのだろう

リボン付きのクマが転がって来る 迷ったけど拾ってやる
同時に女の子が駆け寄って来る 僕を見て怖付く

後悔した僕からクマを奪うと 礼も言わず逃げていく
もういいや 寝ようかな シートを倒す 後ろから舌打ちが聴こえる

聴こえない振りをして 保たれかかって
目を閉じてみたけど 気になるから 眠れない

誰もがそれぞれの 切符を買ってきたのだろう
今までの物語を 鞄に詰めてきたのだろう

人は年を取る度 終わりに近付いていく
動いていない様に見えても 確かに進んでいる

自転車を漕いで手を振る人 見送りたい人が居るのだろう
相手を想うならやめてやれよ ちょっと恥ずかし過ぎるだろう

僕の体は止まったままで あの自転車を遠ざける
本当はとても羨ましかった 僕は止まったままだから

役には立てないし 邪魔はしちゃうし
目を閉じてみたけど 辛くなるから 目を開けた

真っ赤なキャンディーが差し出されている 驚いたけど貰ってみる
笑った女の子が席に戻る 誰にも知られず僕が泣く

電車の窓はガタガタ鳴く 生きる街を近付ける
出迎える人も居ないであろう僕の 生きる街を近付ける

誰もがそれぞれの 切符を買ってきたのだろう
今までの物語を 鞄に詰めてきたのだろう
荷物の置き場所を 必死で守ってきたのだろう
これからの物語を 夢に見てきたのだろう

人は年を取る度 始まりから離れていく
動いていないように思えていた 僕だって動いている

藤原基央

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